蝶撮影の裏側
蝶撮影の魅力は美しい蝶に出会い、美しい写真をとること。
春の女神と呼ばれるギフチョウはとても美しく人気の蝶です( ´∀` )
でもこうした写真を撮るために、実は裏側では様々な失敗があります。
神奈川や静岡でギフチョウを初めて撮りに行ったとき、完全に時期を間違えてしまい、山にはまだ雪が!!
1時間かけて登り、期待して行ったにもかかわらず。。
静岡の枯山にいった際は、あまりにも風がつよく、見つかったのはコヒオドシのみ。
「今日はチョウは飛ばねえぜ」
と言っているようでした。
”時期や天候に恵まれなければ蝶には出会えない”
当たり前のようで、厳しい真実。
ただ、こうしたことを乗り越えた先に出会った瞬間の喜びは今でも忘れられません。
「やっと見つけたぁぁ」
青森県でチョウ撮影をしたときのこと。
岩木山に登ってチョウを探したのですが、まったく見つからず。加えて足場が悪く山道で初めて転倒!!
危ない!!
多少の擦り傷で済みましたが、2時間近くの登山で疲労困憊。
次の日には早朝にはじめてツキノアグマを目撃。
自然の脅威を目の当たりに。
3日で山登りと数十キロに及ぶ散策でも目的の蝶は見つからず。それでもあきらめきれず、まったく別の白神山地近くの県道沿いを朝方に車で走っていると、
キラッと光る何かが!!
もしや!!
初めてのジョウザンミドリシジミ!!!
時刻はAM 7:45.
こんなに時間が早いのか!
蝶には活動時間があり、翅を開く時間帯、飛び回る時間帯、花を訪れる時間帯など種類によって決まっている。
蝶の専門家には当然のことかもしれません。しかしこれに気づくまでにとても時間がかかった!!
その美しさとは裏腹に、夏場のチョウ撮影は熾烈を極めます。
広大な大地を探し歩き、体力・気力・精神力をフルに活用します。
西表島の林道は、灼熱地獄。昼過ぎには気温33℃になり、直射日光下では5分と身体が持ちません。
動物たちも木陰に逃げ込みます。
西表島では、昼間にチョウは飛ばず、朝と夕方がチョウの活動時間。
これを知らずに歩きまった結果、実は3時間以上西表島の奥地に入り込んでしまいました。持っていた水も底をつき、このときはさすがにまずいなと思いました。とにかく倒れる前に早足で引き返したことを今でも鮮明に覚えています。
この経験を活かして、朝方早めに散策していると、
八重山諸島で初めての絶滅危惧種、リュウキュウウラボシシジミに出会えました。
身体はヘタヘタでしたが、心の中では喜びと感動の涙涙。
きれいな蝶の写真の裏側では、自然の厳しさや知らなかった蝶たちの世界が広がっております( ´∀` )
良い写真だけが宝物ではなく、新しい蝶へ挑んだ経験、失敗の数々、それらを乗り越えるための知恵や工夫、そうしたことこそが蝶撮影の最大の財産だなと思うようになってきました( ´∀` )
挑戦→失敗→気づき→工夫→.....→成功=財産
なんだか最近爺臭くなってきました( ´∀` )
「お前何歳だよ?!」ってよく言われます(笑)
30歳です( ´∀` )
蝶撮影の裏側もたまには悪くないですね。
ではまた!