蝶々界のウサイン・ボルト
みなさま、こんばんわ。
この青い帯状の翅をもった綺麗なチョウチョウですが、ルリタテハといいます。ルリタテハは2枚目の写真の通り裏側は木の葉に擬態していて、まったくチョウと気づきません。
さて、このチョウは実はさほど珍しいチョウではありません(最後の写真は埼玉県の公園で撮った写真です)。
ところがどっこい、写真を撮るのが難しいのです。
なぜならば、素早いからです。
速すぎるのです。目にもとまらぬとはルリタテハのこと。陸上でいったボルトなみの速さ(9秒58)。野球でいったら山田哲人なみの俊足(34盗塁)。テニスでいったサム・グロスのサーブなみの速さ(263km/h)。お笑いでいったらバタフライヤーのツッコミなみの速さ(0.2秒)。
あっみなさん、今思わず突っ込みましたね、それくらいの速さです!!
さて、そんなに速くて、
じゃあどうやって写真撮るの?
運です。。
身も蓋もない!!
あえて言うのであれば、チャンスは日光浴の瞬間です。実はルリタテハは日光浴をすることでも知られています。上の写真も日光浴をしている瞬間とみて、間違えありません。林道や地面、木道などにいるとどこからともなく飛んできて、翅を広げてくれます。あとは逃げないようにそーっと近づいて撮れることを祈るのみ。
アーメン
神様・仏様・ルリタテハ様
みなさまのご健闘を祈ります。
(写真・解説)
2019年4月7日 埼玉県 国営武蔵丘陵公園
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翅の表側に青い帯状の模様があり、裏側は葉っぱに擬態している。花を吸蜜することはなく、樹液や糞などに集まる。林道・木道・石崖などにとまり、日光浴をするシーンをよく見かけます。音や振動に敏感でちょっと近づくだけで、とてつもない速さで飛んでいってしまいます。よーーく見ると固体によって裏側の色が茶色のものと暗色のものに分かれます。夏型は茶色、秋型は暗色、そして越冬した固体も暗色化します。上の2枚目は越冬した固体です。